造形作家 田中涼

大阪を拠点に活動する陶芸家、田中涼氏。

"現れを表す"を制作コンセプトに据え、土そのものに帯電させた表現と、土からもたらされる垂直方向の想像力との相互作用によって、より強い磁場を形成するような作品を目指す。

普段は用の機能を持たない造形物を作陶される造形作家さんです。少し無理を言って植木鉢を作陶いただきました。今回の作品はマンガン、鉄、銅などの金属を主体とした釉薬を用いて、まるで自然そのままを切り取った表現で作陶いただきました。

私たちが感じたことは「自然による流れを可視化した造形物」です。
ひび、割れ、塊と作品に見る表情が、長い時間をかけて風化した自然物をごそっと抜き取ったような印象を受けます。手に持つとわかるのですが、しっかりとした重みを感じることができます。軽さ、薄さ、美しさを求められることも多い世界で、真逆のどっしりとした重みと厚みのあるこの造形物にある種、しかるべき姿であるといいますか、疑いのない美しさを感じます。

AWEが展開している作品に動静があるとするならば、AWEの表現としては今までは静、いわゆる植物を引き立てる、主張を控えた静かなデザインのものが多かったのですが、今回の作品は動、鉢の持つ力、主張の強いものになります。
鉢合わせの足し算、ないしは掛け算を楽しんでいただけるかと思います。

オンラインに掲載できるのは少数ではありますが、ぜひご覧いただけますと幸いです。